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ニッチから標準へ

日本の機関投資家によるスチュワードシップ活動におけるESGのインテグレーション

背景

日本版スチュワードシップ・コードの導入は、機関投資家による投資先企業の責任あるオーナーシップを促進する役割を果たしています。 このコードは2014年、投資と対話を通じて企業の持続的成長を促進するために、金融庁により導入されました。  環境・社会・ガバナンス(ESG)情報の開示や長期的な企業価値の向上を含み、投資家によるスチュワードシップの意義を認識する上で重要なステップとなりました。

2016年末時点では、200以上の機関投資家がスチュワードシップ・コードの受け入れを表明しています。  これはまた、責任投資原則(PRI)への日本の署名数の着実な増加と一致します。同時期に行われた日本サステナブル投資フォーラム(JSIF)による機関投資家対象の調査では、2016年10月時点のサステナブル投資戦略を使用して運用されている資産の合計は56.25兆円となりました。  これらの傾向は、ESGとスチュワードシップが日本の資本市場を効果的に管理し、相互作用する上で重要な役割を果たしていることをさらに裏付けました。


FTSE Blossom Japan Index

こうした傾向を踏まえ、投資家およびその他の市場参加者が投資活動にESGを統合することをサポートするFTSE Blossom Japan Indexが作成されました。 日本の象徴ともいえる「桜」と、投資家によるスチュワードシップとESGを統合した投資判断が「花開く」という2つの意味を込めて、「Blossom」(ブロッサム)と名づけられています。

FTSE Blossom Japan Indexは、ESGを分散化された投資戦略に活用するのに役立ちます。 このホワイトペーパーで説明するように、本インデックスは市場ベンチマークの特性を維持しながら、ESGエクスポージャーを向上させるために活用することができると同時に、企業とのエンゲージメントの土台としても利用できます。


スチュワードシップとエンゲージメント

スチュワードシップの促進や企業に対するエンゲージメントと投資行動との整合性は、企業に変化を促す強いインセンティブとなります。FTSE RussellのESG Ratingsに基づいたFTSE Blossom Japan Indexの透明性のあるESG基準は、投資先上場企業とのエンゲージメントを促す基盤を提供します。FTSE Russell による年次のESG評価は、企業に対するエンゲージメントの効果を時系列で測定する手段を提供します。 エジンバラ大学とノッティンガム大学の研究報告によると、FTSE4Good Index SeriesのESG基準に適合する企業は、企業行動に対して重要な影響を及ぼしていることが確認されました。

FTSE Blossomメソドロジーの概要
ESGメソドロジー

FTSE Blossom Japan Indexは、FTSE4Good Index Seriesの15年以上にわたるESG経験により確立された透明性の高い企業選択方法を活用しています。本インデックスは企業のESGエクスポージャーとそれへの対応度合を多角的に測定するFTSE RussellのESG Ratingsに基づくメソドロジーを利用したポジティブスクリーニングを行います。

当ESG Ratingは企業の公開情報に基づいており、このモデルは独立性のあるFTSE RussellのESGアドバイザリー委員会の監督を受けて設計されています。本委員会は、投資コミュニティー、NGO、組合、学会の専門家で構成されます。 企業のESG Ratingsは毎年見直され、ESG Ratingsを算出するために、各企業は300以上の個別指標を持つモデルにより14のESGテーマごとに評価されます。各企業は平均125の個別指標により評価されます。次の図は、ESG Ratingsとデータモデルをまとめたものです。

各企業は評価対象となる指標を特定した後、各テーマにつき、エクスポージャーのレベルが付与され、指標を調査した後テーマスコアが付与されます。エクスポージャーは0から3(最高値は3)で特定し、スコアは0から5(最高値は5)で各テーマごとに適用された指標に対する企業の対応度合を評価します。エクスポージャーは企業の事業内容や地理的な要因により決定されます。例としては、化学会社はソフトウェア会社よりも「汚染と資源利用」のテーマに対するエクスポージャーの値が高くなります。したがって、当テーマについては化学会社はソフトウェア会社に比べ、より多くの個別指標に対して評価されることになります。つまり、このテーマについて同等のスコアを得るためには、より高い割合の個別指標対応が必要となります。このように、ESGレーティングはデータモデルに含まれる14の各ESGテーマに基づいて、各企業にとっての重要性を反映してESGのレーティングが決定されます。